平成30年度:地域・多世代連携で家庭内ストック問題を解決するモデル開発 その1

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「地域・多世代連携で家庭内ストック問題を解決するモデル開発」事業は,先進的モデル事業に

 平成29年度に引き続き,株式会社 応用芸術研究所の「地域・多世代連携で家庭内ストック問題を解決するモデル開発」事業は,先進的モデル事業に選ばれています。若者とシニアの協働で高齢者宅の片付けをするところからスタートし,将来は古い家財の整理などを隣近所と一緒に行い,ガレージセールでリユースするという風潮をつくりたいという目標を立てられています。

前年度は

 前年度,プロジェクトでは最初に社協と高齢者生協にお声をかけ,2名の地域の高齢者の方の協力を得て事業をされました。学生とともに,1軒は軽く部屋を清掃,もう1軒は次世代下宿「京都ソリデール」のお宅でダイニングを片付けて,1トン弱の荷物が出たのを分類し,学生に譲り渡したりフリマで販売したり金属業者に買い取ってもらったりして,ごみはほぼゼロにすることができたとか。学生と一緒に現場で取り組んだことが評価されたそうですが,面的な広がりをつくることはできなかったとのこと。

今年度は

 そこで,今年は地域ごみ減に協力を呼びかける形で事業をスタートされました。ごみ減の総会で呼びかけ,上京区の会長宅などを訪問してヒアリングされたものの,いずれもよい反応が得られなかったそうです。そこで,2007年からエコ商店街事業に一緒に取り組んできた出町柳の枡形商店街に協力を求め,3月11日から17日に商店街の中でリユースマルシェを行い,その中でガレージセールをするという企画をされることになりました。
 シニア宅の片付けをするためには,その入り口として事業の認知を高めるステップを組むという必要性を感じ,この企画を年1回のフリマとして定着させることで,家の片付けに拡げていく仕組みづくりをしたいという想いを持ってのことです。
 今回はその企画会議を訪問させていただきました。応用芸術研究所のスタッフ2名と,学生ボランティア4名が商店街そばに集まって,アイディアの整理などをされました。
*「譲ります・譲ってください」伝言板コーナー
*不要品を置いて,自由に交換できるコーナー
*子どものためのお遊びコーナー
*お茶を出す,だべり場
*学生からの欲しいものオーダーコーナー
*古着を活かしたファッションショー
*フリマアプリ講習会
*お片付け講演会&相談会
 などなど。

商店街をリユース発信の場に

 単に商店街にリユースマルシェというイベントを持ち込むというのではなく,このマルシェの実施を通じて商店街というコミュニティがリユースを発信する側に立っていただきたいという想いを込め,今回のリユースマルシェに出品をするのは商店街の組合員に限定されるとのこと。そのため組合員から荷物を集めるアイディアを1週間前から整理されていました。
 このマルシェへの集客はどうするか,普段は商店街を利用しない学生にどう訴求するか,「リユースマルシェ」という名は環境意識の高い人にしか響かないため一般の気を惹く別の名称をつけたいなど,様々な意見が出ていました。
 対面式販売である安心感や信頼性が商店街の魅力であり,これまで商店街に来なかった人がマルシェへの来訪をきっかけにリピーターとなる,その商店街がリユース拠点として発信することで社会によい循環を生み出すことを願って,企画は詰められていきます。
 今回の会議で決まったことをまとめて,数日後に開催される商店街の理事会で企画内容を提案されるとのことです。
 高齢者のお宅で眠っている物をごみにしないで回していくための仕掛けと,多くの人に参加してもらう方法について,学生の皆さんが若い感性で知恵を絞っている会議でした。
 これから準備を重ねられる中で,リユースマルシェがどんなイベントに育っていくのか,楽しみに待ちたいと思います。
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ごみ減のサイト

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