平成29年度:「ごみ減量ボードゲームづくり」:レポートその1

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[平成29年10月1日取材]

ごみ減量ボードゲームづくり始動

 10月初旬,気持ちの良い秋晴れのこの日,特定非営利活動法人 環境安全センターの呼び掛けにより「ごみ減量ボードゲームづくり」のための専門家会議が開かれました。今年度,環境安全センターでは,小学生以上を対象に,楽しみながらごみの減量について考え,学ぶことができるボードゲームの開発をしており,7月には豊中市伊丹市クリーンランド(ごみ焼却施設等)を見学,数回のミーティングを経て,この会議が行われました。参加者は,手作りボードゲーム チーム「たなごころ」のお二人,ごみの中間処理場や家庭ごみの収集運搬に携わる方,環境問題に詳しいNPO法人の方,更にはごみの減量にまつわる作品を手掛けたことがある劇作家や舞台俳優など,多彩な顔ぶれの10名でした。会議のテーマは「ごみを減らす,あらゆる行為」について,できるだけ多くのアイデアを出し合うこと。身近なアイデアから,社会の仕組みそのものを問う意見まで,各人の経験や日々の暮らしの中で感じている疑問などを織り交ぜた,白熱した議論になりました。今回のリポートでは,面白いアイデアを紹介しながら,会議の様子をお伝えします。
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画期的なボードゲームを目指して

 そもそも,なぜ「ごみ」をテーマとしたボードゲームを作ろうと思ったのか。それは,私たちが日々,安易に捨てている「ごみ」が,その後どのような道筋を経て,「最終処分場」まで運ばれているのか,その過程を知れば,ごみを減らす工夫,そもそも「もの」を「ごみ」にしないように工夫するきっかけになるのではないか,という思いからこの事業は動き始めました。ボードゲームは,視覚や触覚などをフルに活用し,友達や家族と一緒に遊べる素晴らしいツールです。ゲームを通じて,どんな工夫をすれば最終処分場がごみであふれずに,皆が気持ち良く暮らせるかについて考える,大変画期的な取り組みです。
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ごみって,どうすれば減らせるの?

会議の冒頭では,参加者がそれぞれ自己紹介や日々のごみとの関わりについて話し,環境安全センターの大関さんからタイムスケジュールの説明等がありました。その後,2グループに分かれて「ごみを減らす,あらゆる行為」をテーマに,幅広いアイデア出しを行いました。「マイバッグ」や「マイ箸」を持ち歩く,「水筒」や「お弁当」を持って出掛ける,などの非常に身近なアイデアから,「良いものを選んで長く使う」,「修理ができる技術を身に付ける」,「修理が得意な人と友達になる」,「おさがりをもらう」など,ものを大切に使い,周りの人と良い関係を築くことが,ものをごみにしない大きなポイントではないか,という意見が多数出ました。「ものを長く,大事に使うことがかっこいい!と思う価値観」を広げることや,「ごみ」という名前ではなく,「宝」と呼んではどうかなど,私たちの考え方自体を変えていく必要がある,という意見にも,多くの参加者から共感の声が寄せられました。

○面白いアイデアが続々と!
インターネットやSNSの普及で,様々な情報が入り乱れる今日ですが,「いいなと思う人・企業・商品をほめる,どういう所が良いと思うのか,好きなのかメールを送る」という意見には,参加者の心が温かくなりました。相手をほめることで,「この商品の良さを分かってくれる人がいる,良い商品を作っている誇りや高い意識が生まれる」などの相乗効果が期待できます。
また,「もし,あなたが市長になったら,どんなごみ減量施策を行う?」や「もし,総理大臣になったら,どんなことを実現させたい?」など,スケールの大きな話題も飛び出し,会議は大いに盛り上がりました。
今回の専門家会議で出された200を越えるアイデアの他に,環境安全センターさんは,今回の会議の出席者以外からもごみ減量に繋がる行動等の意見を集めておられ,その中には「自然災害の被害を最小限に食い止める」や「人災を減らす」ことも,ごみの減量に大いに繋がるという意見がありました。ボードゲームで扱う内容が,とても壮大なテーマへの挑戦である,という認識を改めて強く持ちました。
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 今回出されたアイデアは,環境安全センターさんが中心となってごみ減量行動の分野毎にまとめられ,今後はその内容をチーム「たなごころ」のお二人と話し合いながら,ボードゲームのシステムに落とし込む作業が進められます。今年度末に試作品のお披露目ができるよう,「ごみ減量ボードゲームづくり」の皆さんの奮闘は続きます。
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以上

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