平成29年度:「地域での小型バイオガスプラントの開発と普及」:レポートその3

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[平成30年2月28日取材]

地域での小型バイオガスプラントの開発と普及 その3

 今回は、地域で主婦のご意見を聞こうと、エコ学区の集まりにお邪魔しました。
 豊園学区は、四条烏丸の南東に位置している学区で、木野環境さんも豊園学区の中にありますが、普段はあまり交流がありません。今回は、地域にこんなNPOがあるんだということを知ってもらうよい機会でもあります。

 みなさんに、木野環境さんがこれからやっていこうとしているプロジェクトについて、「正直な反応をいただきたい」とお伝えしたところ「それなら、私たちは良い対象かも!?」と、前向きに参加してくださいました。
 最初に、メタンガスはおならと同じ成分だということ、メタン菌は私たちの身体で言うと、肛門から15センチ程度のところにいて、ちょうど目の前にあるバイオプラントは、私たちのからだのその部分と同じような仕事をしているという説明がありました。
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 冒頭から(今日の話はなんだなんだ!?)という雰囲気が漂いました。
 生ごみを投入するとそのメタン菌がバイオガスと液肥に換えてくれるというのがわかると、へぇ〜?ともっと知りたい様子。
「液肥は少しどぶくさいかもしれません」と聞き、「においをどうぞ」と言われても、なんとなくみなさん遠慮していましたが、勇気のある人から嗅いでみると、「思っていたほどじゃない」という反応でした。発酵が進んだものは、そこまで臭いません。
 しかし、発酵が十分に進んでいないものは、蓋を開けるや否や部屋中が大変に臭くなり、みなさん率直に反応されていました。おまけに、なんとその液肥がこぼれてしまうという大惨事が起き、大騒ぎ大笑いになりました。

 30軒分の生ごみで1軒分のガスがまかなえると聞き、目の前でガスコンロの火がつくのをみると、「おー!」という歓声があがりました。また、木野環境さんのお友達の中には、牛を2頭飼っている方でプロパンガスの契約を断って、このバイオスで生活をしてらっしゃる方もいると聞き、「え〜!?」と驚きの声があがりました。
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 前回もご紹介したように、地方都市ではこれから人口が減り、“ごみが足りなくなる”。都市部では心配ないかもしれないが、地方都市ではこのメタン菌でし尿処理と生ごみ処理をするように、ドラスティックにシステムを変える時だという話もありました。みなさん、このあたりは納得しているようす。
 しかし、アクシデントによりずっとにおいが充満している部屋の中なので、なかなか現実的ではないですね、という意見が。「そもそも生ごみだけを分別したくない・・。」「主婦が食いつく仕掛けがないと、なかなか難しいだろう。たとえば、生ごみを買ってもらえるなら、又はポイントをもらえるとなれば、中には率先して分別する人が出てくるかもしれない。」「あるいは、動物園などたくさんのうんちが出るところで実践するのはあり得るかもしれない。」など、いろんな意見も出てきました。
 終盤「ディスポーザーで全部捨てていいなら、楽ちんだね!」という声で一度は盛り上がりましたが、工場が全くない地方都市であれば実現できるが、重金属や薬品などと混ざる問題があり、工場があると実現できないという説明を受け、新たな問題に向き合うことになりました。
 最終的には、自宅で生ごみを堆肥化する方に話題が移り,盛り上がったところで終了時間となりました。
これらの反応を受け、木野環境さんでは今後の展開について「もう少しスマートに見えるようにデザイン性を工夫したい」とお話されていました。

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