平成28年度:「NPO法人コンシューマーズ京都」:その2

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[平成28年9月21日取材]

フォーラム「2Rで,老いる前の物の整理を」の開催

 2016年9月21日,台風の翌日,晴れ間の見える中で約100人もの参加者が集まってフォーラム「2Rで,老いる前の物の整理を」が,理事長の原さんのあいさつよりスタートしました。

基調講演は遺品整理の実態

 基調講演はメモリーズ株式会社 代表取締役の横尾正臣さん。横尾さんは,ご自身のおばあさんが亡くなったことをきっかけとして,遺品整理士としての仕事を始められました。普通の日常生活を営もうとする意欲や生活能力を喪失し,自己の安全や健康が脅かされる状態の「セルフネグレクト」となる方を生まない,家族や地域の環境づくりが大切だといわれていました。
 その後,4つの事例紹介があり,それぞれ興味深い話に参加者の方もメモを取りながら熱心に耳を傾けていました。

ものの所有よりシェアする暮らしを

 くらしと協同の研究所研究委員,大阪健康福祉短期大学介護福祉学科教授の川口啓子さんは,60代の元気な頃から少しずつでも整理をして,現在の若者のもたない生活=「シェアする」ことを見習い,老後は「物」より「ケア」に包まれて生きてほしいというメッセージが印象的でした。(有)ひのでやエコライフ研究所の大関はるかさんは,「シェア」を身近に感じられるイベントをこれまで多数開催し,多くの家庭に眠る使わなくなったモノを,再び活用してもらう仕掛け人です。この仕組みが,それぞれの地域で日常として行われるようになると,老いる前の整理も必要ないのではないかと考えさせられました。

処分する際には,適切なごみ処理を

 京都高齢者生活協同組合くらしコープ理事の江尻茂朗さんは「終活は今後の生活を豊かに暮らすための手段だと思ってもらうことが大切」と言われており,京都環境事業協同組合 事務局長の近藤恵三さんは「整理をして処分する際には,適切なごみ処理を行ってほしい」と呼びかけられていました。

参加者からの活発に質問が出された

 第二部では,参加者から登壇者への質問に回答する時間が設けられ,遺品整理についての具体的な質問や「リユース」する場所を知りたいという質問などがあり,参加者の意欲を感じました。「まずは「2R」で整理をしていくことが大切。」と最後に原さんからの挨拶で締めくくられました。

まだ若いではなく,ものが活かされ,自身もすっきり

 「老いる前の物の整理」と聞いて,「まだ若いから関係ない」と思われる方も多いかもしれませんが,ここで行う整理は,眠っていたものが活かされ,身の廻りはスッキリするという素敵な連鎖が起こります。今後,「2R」が取り入れられた前向きな物の整理が広がっていき,ごみ減量に繋がってほしいと願っています。
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