報告「コンパクトライフで,ごみ減量」KBS京都ラジオでのトーク 第2回ゲスト 伊豆蔵直人さん

画像の説明文
【森谷威夫のお世話になります!!】の番組内コーナーとして放送

コンパクトライフで,ごみ減量
第2回 2015年11月10日(火)12:22頃~

出演者 伊豆蔵直人(いずくら・なおと)さん
(株式会社ひなや代表取締役社長)

■タイトルコールと提供クレジット
森谷「コンパクトライフで,ごみ減量」
對馬「このコーナーは,京都市ごみ減量推進会議の提供でお送りします。」

■番組の紹介
森谷「先週からこのコーナー始まっているんですが,連続4回お届けをしていく中で,今日が2回目になります。どういうコーナーか對馬(つしま)京子さんから改めてお願いします。」
對馬「はい,多くのモノを買っては捨てる,こんな暮らしが当たり前の現代で,モノとのつきあい方を見直し,限られたもので豊かに暮らす暮らし方を『コンパクトライフ』と名付けまして,京都のまちなかでコンパクトライフに取り組んでいる方にご登場していただいております。」

■ゲストの登場
森谷「2回目の今日はどんな方にご登場いただくのでしょうか。」
對馬「今日ご登場していただくのは,衣料品のリユース・リメイクを推進するプロジェクト『Re:(リコロン)』を運営されている『株式会社ひなや』代表の伊豆蔵直人さんにお越しいただきました。」
森谷「こんにちは。」
伊豆蔵「こんにちは。」
對馬「こんにちは。」
伊豆蔵「よろしくお願いします。」
森谷「代表って,イコール社長なんですけど,若い社長さんですね。」
對馬「お若い。」
伊豆蔵「若づくりしているだけで,そんな実年齢は若くないのです。」
對馬「いえ,お若いです。」
森谷「いやいや,若いですね。」
對馬「おしゃれだし。」
伊豆蔵「いちおう服の仕事をしているので…」
森谷「パーカーかと思ったら,これがドレス…」
對馬「スカートのような…」
森谷「ワンピースのようなね。」
(一同爆笑)
森谷「ワンピースというとおかしいけど…」
伊豆蔵「誤解を受けるような……男性なのに。」

■リコロンの紹介
森谷「伊豆蔵さんがされている『ひなや』さん,そして,その運営をされているRe:アール・イー・コロンと書いて『リコロン』なんですが,まず,株式会社ひなやさんがどういう会社なのかというところから教えていただけますか。」
伊豆蔵「もともと京都で和装のメーカーでございまして,生地を織ったり,染めたりというのを自社でやっていました。」
森谷「ということは,直人さんのもっと前から代々続いている…」
伊豆蔵「そうですね,僕が三代目になります。」
森谷「そうなんですね。その和装を…」
伊豆蔵「和装以外の生地も織っていて,婦人服を作って,それを百貨店に卸して販売もしていたんですが,最近はそういう製造のお仕事より,むしろ自分たちで清水五条坂にお店を出して,そちらのほうでの自分たちの着物の販売だったり,洋服の販売だったり,そういう仕事に力を入れています。」
森谷「はあ,じゃ今は,自分たちで作って販売までしてしまおうと。直人さんの代になってされているということなんですよね。」
伊豆蔵「そうです。」
森谷「和装業界が…という中で,どういう形で皆さんに提供できるかですもんね。」
伊豆蔵「そうですね。」
森谷「ひなやさんはそういうのがメインになるんですが,今日お話を伺いたいのが,衣料品,服とかのリユース,リメイクを推進するプロジェクト『Re:(リコロン)』を手掛けておられるということで。これはどういうものなのか,立ち上げの経緯から教えてもらえますか。」
伊豆蔵「もともとは,不要になって処分される洋服というのがすごくたくさんあることを知りまして,そこで我々が何かできないかと考えたのがきっかけでした。例えば,自分ではもう着なくなったような服でも,もしかしたら別の人にとっては,必要とされるかもしれない。そうであれば,我々がその不要になった服を一旦引き取って,それを必要とされる方に受け渡すようなしくみができたらおもしろいんじゃないかなと。それがリコロンのスタートでした。」
森谷「それは別の方にわたると,これがリユースになるわけですね。」
伊豆蔵「そうですね。おっしゃるように,それだけだとリユースの促進なんですが,さらには不要になったお洋服を,我々には染めの技術がありますから,そういった技術を活かして,リメイクして,再生できたらなお良いなという風に考えまして。リコロンではこれまでも様々なリメイクのワークショップなどを行ってきました。」

■昔の知恵のようで,新しい
森谷「考えたら,もともとが和装の生地,帯地を作られていたところですから,昔のおばあちゃんの着物を,それはそのままでは着られへんから,洋服にリメイクするとか,ここ10年以上そういうのが結構増えてきてますもんね。」
伊豆蔵「そうですね。」
森谷「いらなくなった洋服,着物の生地をどうリメイクしていくかで,また新しい服になるんですもんね。」
伊豆蔵「いろんなアイディアがそこに生まれると思うんですよね。」
森谷「ワークショップも開いてらっしゃるということなんですね。」
伊豆蔵「はい。」
森谷「当然そうなると人が集うわけで,いろんなコミュニティなどが生まれてくるわけですね。」
伊豆蔵「実際ワークショップの場で,毎回いろんな講師の方を招いて,リメイクのワークショップをするんです。その場に集った方同士がそこで知り合われたり,お仲間になられたり……。そもそもリコロンは,リユースの促進,リユースをどんどんしていただけるように,いらない服を引き取って受け渡すという場を運営していたんですが,そこに通ってこられる方同士が顔見知りになられたり,お友達になられて,ちょっとしたコミュニティが形成されていましたね。」
森谷「当然そこに集う方なので,関心の高い方ですもんね。ちなみに,このリコロンはいつ頃からやってらっしゃるんですか。」
伊豆蔵「洋服の引き取りと受け渡しの場としての運営は,2014年の2月から今年(2015年)の7月の末までの1年6ヶ月間やっていました。一旦,引き取りと受け渡しの場というのは終了しまして,この度11月に新たにリニュ-アルオープンしたということなんです。」
森谷「11月の7日,この間の土曜日,リニューアルオープンされたばかりということで。では,そのいらなくなったものを引き取って,欲しい人に渡していくというリユースの場から,さらにリコロンはどうなっていくんですか。」
伊豆蔵「今度は,実際自分たちでリメイクの作業ができる作業スペースとして,個人やグループでどんどんその場を活用していただけるような,“ものづくりスペース”としてリニューアルをいたしました。」

■リコロンに参加された方の様子
森谷「なるほど。伊豆蔵さんは,株式会社ひなやですが,伊豆蔵さんのところでリメイクをするんじゃなくて,皆さんにこの場を提供するので,使ってリメイクをしてください,ということですか。」
伊豆蔵「そうですね。場所と設備,道具なんかは全部揃えていまして,あと,いらっしゃった方にアドバイスできるスタッフもおります。実際そこに来ていただくと,設備を使いながら,わからないことがあればアドバイスを仰ぎながら,染め替えたり,ハンドプリントをしていただいたり,というリメイクをしていただける。そういう場を作りました。」
對馬「わあ,それ素敵。アドバイスなしに勝手にやったらとんでもないものができるからね。本当に素敵なものが生まれそうですね。」
伊豆蔵「もともとリメイクしたいと思われるぐらいの方々なので,皆さん,こういうのが作りたいというイメージやアイディアをお持ちだと思うんです。それをどうやって実現するか,となった時に,染色だったり,プリントだったり,ミシンだったり……我々のスタッフがちょっとアドバイスさせていただくということなのです。」
森谷「ぱっと思いつくリメイクって,丈が長すぎたスカートをミニスカートにしました,みたいな,今風な感じの短さにしました,というぐらいのリメイクはお家でもできるかもしれないけど,染色とかまでになると,まったく違うものに生まれ変わるリメイクができそうですね。」
伊豆蔵「そうですね。染色だと丸染めなので,色そのものがまるごと染め替えられる。例えば,白いシャツで,長年着てちょっと色が変わって,馴染んできたなという感じの色を,例えば,藍の染料で染め替えると,それが藍色に,全然違う色に生まれ変わるという」
森谷「ほう…」
對馬「へえ,そうか。」
伊豆蔵「この染め替えは,前のリコロンの活動の時からワークショップでさせていただいていて,毎回すごく好評で皆さん喜んで帰られたので,これはぜひ続けていきたいなと思って」
森谷「そこに,今もおっしゃっていた専門のスタッフの方もいらっしゃるから,アドバイスを貰いながら,道具も使えるということですもんね。どうですか,こんなん,京子さん,いいんじゃないですか。」
對馬「裁縫好きな人はもちろんいるけど,手芸をしたりとか,自分なりのオリジナルのものができるというのは,それはそれでまた楽しいですよね。」
森谷「そこに魅力がありますよね。やっぱりお店に買いに行くと,同じものが何点もあって,ヘタしたらまちなかで同じ洋服に出合うこともあるわけでね。」
伊豆蔵「そうです,そうです。」
森谷「一点ものの魅力というのがあって,それを自分で作れるなんて,すごいですよね。」
伊豆蔵「自分でちょっとアレンジしたり,ちょっと手を加えて自分で着る服を自分でアレンジされてる方が増えてきているように思うんですよね。そういう方々がこれからますます増えていくんじゃないかなと思っていまして。そういう方々に活用いただける場になればと思っています。」
對馬「洋服だけですか。小物,例えば,靴とかバッグとか…」
伊豆蔵「靴やバッグも,ゆくゆくはそういう方向にも広がっていけばいいなと思っていますが,ひとまず布物といいますか,衣類からスタートをします。」

■リコロンの連絡先など
森谷「こちらが先週の土曜日オープンしたんですね。もちろん有料になるんですが,オープン時間とかは,どのようになっているんですか。」
伊豆蔵「毎週木曜日,金曜日,土曜日の3日間オープンしていまして,木曜・金曜が午前10時から午後5時まで。土曜日は午後のみで,午後1時から5時までの時間帯です。」
森谷「その間にスタッフの方もいらっしゃって,アドバイスをもらったり,ちょっとお手伝いしてもらったりして,そういったサポート料も込みで,1時間1000円で会場を利用できるということでね。ただ,スペースには限りがありますので,いちおう予約制になるんですね。」
伊豆蔵「特に,染色とか,ミシンを使いたいという方のスペースはご予約をいただくことになりますが,いきなりご予約というのは,ちょっと場所を見てみないとわからないと思いますので,今はどんどん見学にもいらしていただいて結構です,ということで,ご自由に見学にいらしていただきたいと思います。」
森谷「オープンしたてですのでね。毎週木曜,金曜,土曜とありますので,まずはご覧をいただければと思います。場所が,京都市上京区の古木町…“ふるきちょう”でいいんですか。」
伊豆蔵「ふるきちょう,と読みます。」
森谷「どの辺りになるんですか,通りで言うと。」
伊豆蔵「わかりやすく言いますと,新町通りと上立売通り…新町通り上立売上る,になります。」
森谷「ここからも近いですけどね。新町通り上立売を上がったところと。では,お問い合わせの番号をご紹介しておきましょう。」
對馬「電話番号が,090―8140―3158,090―8140―3158番までお電話してください。」

■リメイクに込めた思い
森谷「リコロンの取組についてご紹介いただいてるんですが,そもそも伊豆蔵さんは株式会社ひなやの代表で,今は自分たちで作ったものを清水五条坂のお店で販売もしているので,新しい服を買ってもらわんとあかん側ですけど…」
對馬「ほんまですね。」
伊豆蔵「そうですね。」
森谷「どないなんですか,このリメイク。」
伊豆蔵「おっしゃるとおりなんですが,僕はリメイクも立派な服づくりだと思っていて,実際これまでもいろんなリメイク作品といいますか,リメイクされたおもしろい服も販売してきているんですね。そことも繋がっていくと思っていますし。それと,そもそもこのリコロンという活動を通じて,すごく勉強になったことは,リメイクをしてでも着たい服というのは,やっぱりよくできてるし,しっかりと作られた,きちんとした洋服が多いんですよね。そもそもリメイクを考える以前に,我々は服を作ったりもしているんですが,まずはきちんとした洋服,しっかりとしたつくりの洋服を作っていくということも大事だなということを,改めて感じましたね。」
森谷「メーカー側,作る側はそうですよね。我々消費者側は一着一着に対して愛情,愛着をもつということがリメイクにつながっていきますもんね。」

森谷「コンパクトライフに取り組んでいる方にお話を伺っていく『コンパクトライフで,ごみ減量』。2回目の今日は,株式会社ひなや代表取締役社長で,今,衣料の再生プロジェクト『リコロン』に取り組んでらっしゃる伊豆蔵直人さんにお越しをいただきました。来週11月17日のこのコーナーでは,整理収納コンサルタントの森下真紀さんをお迎えすることになっています。伊豆蔵さん,今日はどうもありがとうございました。」
對馬「ありがとうございました。」
伊豆蔵「ありがとうございました。」

以上

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