ごみ減活動レポート 市民向け講座  藤浩志氏講演会「あるものでなにかする視点」

平成27年2月11日(祝)京エコロジーセンターにて,美術家で十和田市現代美術館館長,また,おもちゃの交換会「かえっこバザール」の発案者でもある藤浩志さんに,生活の中でのモノに対する意識や,かえっこバザールなど人と活動を作り出すときに大切にしている視点についてお話しいただきました。

午前中のサブイベント「藤さんにきこう!ごみの困った!藤流解決法」では,参加者の質問に対して,ご自身の生活の中で活かしているさまざまなモノたちを例に,お答えいただきました。

藤さん講座様子

学生時代から人を感動させる“しかけ”を考えてこられた藤さんですが,身の周りにあるもので作品を作ることは,生活から出るごみが「もったいない」と思ったことが理由のひとつ。日本では,使い捨て前提の食品トレーに凝った柄がついていたり,洗剤容器の形が美しく商品ごとに違っていたり,さまざまな容器のフタも,集めてみると色がカラフルで別の容器にもぴったりするものがあったりと,集めて,分けて,眺めて,触っているといろいろなことが見えてくるそうです。藤さんの作品には,いわゆる「ごみ」を使って作られた作品がいっぱい。「いじっているうちにいろいろな視点がでてくる。いじるのが好きなんですよね。」

ドレッシングボトル

参加者から出た様々な質問にお答えいただく中で,藤さんお勧めのひとつが洗剤容器の調味料入れで,大変使い勝手が良いとのこと。当たり前を当たり前に思わず,与えられた常識を取り払ってみる。これからは,ごみのことをもう少し楽しく考えることができそうです!

午後からの講演会「あるものでなにかする視点」では,モノだけでなく人や町,建物なども含めて,「あるもの」でまちづくりやイベントをするという視点についてお話しいただきました。

こどもの心を持った人が参加できるおもちゃの交換会「かえっこバザール」。これは藤さんのこどもさんとの関わりから出てきた取組のひとつ。こどもの成長と共に増えるおもちゃは,素材や形で分類することができないものが多く困っている状況の中,こどもが「お店屋さんをしたい」と言うので,お金を使わない方法で出来るよう“交換”という形でやり始めたそうです。いらなくなったおもちゃを介して,参加するこどもたち同士がルールを決めて運営し,その取組が地域や社会の活性につながるなど,今では全国各地で開催される人気イベントになっています。

「これをするにはこれが必要だから準備する」ではなく,「ここにこんなものがあるけど,どうやって活用する?」という発想や,「あるものや、あるもので作った作品を使って空間(居場所)を作る」,「指示する人とされる人ではなく,“部活”的な活動で,皆が主体的になる工夫をする」など,改めて周りを見直すきっかけになるお話をたっぷり聞かせていただきました。そこにあるもので,そこにいる人たちと,さぁ何を始めましょうか!

(講座小委員会)

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よもやま話:ごみ減のごみ袋

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