ごみにまつわるこのすうじなぁに?
情報誌表紙企画「ごみにまつわるこの数字なぁに?」。88号第23回目の数字は「40%」です。さてこちらは何の数字でしょうか?
こごみ日和88号(2021年6月末発行)
『このすうじなぁに?』
40%
FAO(国連食糧農業機関)の推計によると、世界で13億トンの食品ロスが発生しているとのことです(可食部、2011年発表)。
このうち、先進国で発生している量が6億7千万トン。発展途上国で発生しているのが6億3千万トンと推計されています。人口が少なく、冷蔵設備や輸送インフラが整備された先進国の方が多くの食品ロスを出しています。
さらに言うと、ヨーロッパや北アメリカ、日本などの豊かな地域の人たちと、世界の中でも貧しい地域の人たちの1人あたり食料廃棄量を比べると、10倍以上の差があります。
先進工業国と途上国で、食品廃棄物が発生している箇所を比べると、先進工業国で最も多く発生しているのは小売り(販売)、消費段階で、およそ40%になります。一方、発展途上国で最も多く発生しているのは、収穫から加工、保管段階で、これもおよそ40%と推定されています。
発展途上国では、輸送インフラや冷蔵設備の未整備などが食品廃棄物発生の大きな要因ですが、先進工業国では消費者の暮らし方、それを反映した小売り店の売り方が、食品廃棄物発生の大きな要因になっています。
物流の上流(生産現場)から下流(消費)まで一連の流れの中で、廃棄や無駄になる食品が、より下流で発生するほど、CO2発生量は多くなります。同じ量の食料であっても、下流にいくほど、それまでに多くのエネルギーを、生産・加工・輸送・保管に費やしているからです。
詳しくは、「ごみ減の食品ロス情報サイト」5.世界視野で「食品ロス」を見ると をご覧ください。https://no-foodloss.kyoto-gomigen.jp/category/sekai/