ごみ減活動レポート-企業向けごみ減量実践講座「京都駅ビル開発株式会社」

平成26年11月12日(水)、企業向けごみ減量実践講座で、京都駅ビルの管理などを行っている京都駅ビル開発株式会社の環境保全対策を見に行くツアーを行いました。
講座の様子文
まずは京都駅ビル開発の会議室で,お話を聞きました。最初に京都駅ビル開発から、どのような経緯と姿勢で環境保全の取り組みをしているのか、「緑水歩廊」という生物多様性に配慮した緑化事業なども踏まえてご紹介いただきました。建設時に景観問題で賛否があり、今は大量にCO2を排出する建物として地域への責任を意識していることから環境保全に関する様々な取組を進めているそうです。

続いて京都駅ビル全体の廃棄物管理を請け負っている近建ビル管理株式会社から、ごみ処理の実際について動画を交えてご紹介いただきました。駅ビル内には多くのテナントが入っていますが、店舗ごとに廃棄物の量や分別状況を計量、データ化し、店舗ごとに費用請求を行ったり、データを一覧表にしてテナントが集まる会議で配布しているそうです。これにより、食品リサイクルはほぼ100%近くになっているそうです。最後にテナントのひとつ、がんこ京都駅ビル店から「食品残渣等ごみ分別の苦闘」と題してテナント側の状況をご紹介いただきました。「リサイクル100%に少しでも近づこう」ということが店のスタッフの目標として共有されているそうです。客席からは、お皿などに食べ残し、お箸、紙類などが一度に返ってくるので、その分別や生ごみの水切りなど、現場でのご苦労の様子がよくわかりました。

お話と質疑のあと、いよいよ京都駅ビルへ移動し、緑化場所やごみの管理室などを見学しました。「緑水歩廊」は、階段とテラスに設置され、建物の高低差を利用して、里山から棚田を経て、最下部は巨椋池をイメージした池になっています。水も上から下へ自然に流れるように工夫されていました。その水は雨水と地下水を利用し、地下水を汲み上げるエネルギーには太陽光発電を利用しているそうです。ごみの管理室は駅ビル内に4ヶ所あるそうで、そのうちの2ヶ所を見せていただきました。普段は入れないバックヤードで、店舗名の書かれたコンテナや計量用の機器,計量の様子などを見ることができました。
緑水歩廊の様子
百貨店からホテル、劇場、多くの飲食店など、多様な店舗が集まる巨大な建物を管理する立場として、店舗別に日ごとのデータを見える化することで、個々の店舗がそれぞれ努力するよう促す仕組みを作り、ごみ減量に努力されていることがよくわかりました。
(講座小委員会委員 井上和彦)

今回訪問した企業

京都駅ビル開発株式会社
http://www.kyoto-station-building.co.jp/corporate/activity/04.html

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