平成28年度:「NPO法人コンシューマーズ京都」:その1

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[平成28年6月17日取材]

コンシューマーズ京都の新たな取組

 梅雨の晴れ間,夏至の頃に,NPO法人コンシューマーズ京都さん<http://consumers-kyoto.net/>の会合に参加しました。コンシューマーズ京都さんは,2003年にNPO法人になりましたが,1972年7月に京都消費者団体連絡協議会が結成されていますから,すでに44年も消費者団体として活動されています。消費者問題・くらし・環境問題に関わる意識啓発・教育活動,情報提供,調査・研究ならびにそれに関わる提言とその実現を目指す活動をすすめることを通じて,消費者の権利の確立と消費者の保護および環境の保全を図ることを目的に活動されています。
 今回,高齢社会が進む中で「2Rで,老いる前の物の整理を」という新たなテーマでフォーラム開催を計画しています。この日は,企画調整会議の3回目の会合でした。意見交換のための話題提供として,大阪健康福祉短期大学介護福祉学科教授の川口啓子先生に,介護の現場から見た「老いる前の物の整理」の必要性についてお話がありました。

健康寿命までに身辺の物の整理を

 日本人の平均寿命は,女性で90.93歳,男性で84.19歳となっていますが,介護を受けたり寝たきりになったりせず,制限なく健康な日常生活を送ることが可能な期間を示す「健康寿命」の平均は,女性が74.21歳,男性が71.19歳だそうです。すなわち,身辺の物の整理は,この年齢までにと考える目安になります。65歳くらいから始めると記憶と習慣の定着が75歳に間に合うと考えるそうです。75歳になる前からミニマムな生活習慣を心がけていくことが大切ですが,消費文化の中で育ってきた人にとって,「減らす」ということは,なかなか簡単なことではありません。一方で,最近では,「定年後は減築」など,価値観の変化も見えてきています。

遺品整理は家族の負担が大きい

 亡くなった方の遺品整理は,物が多いと片付けをする家族が大変で,一括処分という選択肢をとることが多いのが現状です。今後は,老いる前の元気なうちに,必要としている人に有効に使ってもらえるようにすることで,遺品になるものを極力少なくし,一括処分は,最終判断という流れを作っていきたいということを確認しました。
 すべての人に関わる物の整理に関する問題,フォーラム当日はさまざまな年齢層の方にお越しいただけたらいいですね。大変興味深いテーマです。
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