報告「コンパクトライフで,ごみ減量」KBS京都ラジオでのトーク 第4回ゲスト 國本みきさん

画像の説明文
【森谷威夫のお世話になります!!】の番組内コーナーとして放送

コンパクトライフで,ごみ減量

出演者 國本みき(くにもと・みき)さん
(ヴィンテージ&アンティーク家具と雑貨の店 STOCKROOM経営)

■タイトルコールと提供クレジット
森谷「コンパクトライフで,ごみ減量。」
對馬「このコーナーは,京都市ごみ減量推進会議の提供でお送りします。」

■番組の紹介
森谷「4回連続ということで,この時間お送りしてきたコーナー,今日が4回目で一応ひと区切りということになるんですが。改めてどんなコーナーなのか,對馬(つしま)京子さん,紹介してください。」
對馬「はい。多くのモノを買っては捨てる,そんな暮らしが当たり前という現代で,モノとのつきあい方を見直し,限られたもので豊かに暮らす暮らし方を『コンパクトライフ』と名付けまして,京都のまちなかでコンパクトライフに取り組んでいる方にご登場していただいております。」

■ゲストの登場
森谷「今日はどんな方になるんですか。」
對馬「今日ご登場いただくのは,ヴィンテージ・アンド・アンティーク家具と雑貨のお店『STOCKROOM(ストックルーム)』の國本みきさんです。」
對馬「こんにちは。」
國本「こんにちは。」
森谷「よろしくお願いします。」
國本「よろしくお願いします。」
對馬「よろしくお願いします。」

■國本さんのお店「STOCKROOM」の紹介
森谷「國本さんは,STOCKROOMというお店をやってらっしゃるんですね。ヴィンテージ・アンド・アンティークの家具・雑貨と言いましたけれども,どんなお店になるんですか。」
國本「扱っているのは主に,イギリスとかデンマーク,日本の古い家具とか雑貨になります。アンティークとかヴィンテージと呼ばれる40~50年前のものを主に扱っています。」
森谷「場所はどのあたりにあるんですか。」
國本「場所は上京区の御所の東,荒神橋の西側で,少し南に下がりまして,かもがわカフェというカフェの1階の奥にあります。」
森谷「いい雰囲気の場所ですよね。」
國本「そうですね。」
森谷「そこで,日本もそうですし,海外の40~50年前の,いわゆるアンティーク・ビンテージの……となると,新品じゃないですよね。」
國本「はい。」
森谷「どなたかが以前使ってたものになりますよね。」
國本「そうですね。」
森谷「もちろん中には未使用のものもあるかもしれないですけど,でも未使用のものってやっぱり少ないんで,誰かからの中古品が多くなってくるんですか。」
國本「そうなります。はい。」
森谷「となると,ちょっと汚れていたり,傷があったりとかいうものになっていくんですかね。」
國本「はい。」
森谷「そこからですよ。そういったものを修理・修復に出したりするというところが始まりになるわけですよね。」
國本「そうですね。」

■國本さんがされている「金継」の紹介
森谷「家具・雑貨販売をされるんですけど,その時に“金”で“継ぐ”と書く『金継ぎ(きんつぎ)』,この技法で,なんと陶磁器・お茶碗とかの修復もされるというのですね。」
對馬「ひびが入ったり,ちょっと欠けてしまったりとか,そういうことですか。」
國本「そうですね。その部分を直して,お客さまの依頼を受けたりしています。」
森谷「どんな風にやるんですか,簡単に説明すると。実物が目の前にあり,見ていただくのが一番なんですが,ラジオですので。ぜひ國本さんから言葉で教えてください。」
國本「金継ぎといいますのは,陶磁器の欠けや割れ,ひびなどを漆で継いで,または補ったりして金を上から蒔いて修理する,東洋独特の陶磁器類の直しの技法なんです。だいたいどのような割れでも修理は可能なんですが,急須やマグカップの取っ手などは,その部分に負担がかかるので,修理後も両手で大切に扱っていただくようにお願いしています。だいたいお預かりしてから,ひと月ぐらいでお返しできるように心掛けていますが,乾燥のために,ご自宅でももうひと月保管していただいてから,実際にお使いいただいてます。金の他には銀や漆のみの修理も可能です。金よりも銀,銀よりも漆のみの方が低価格で承ります。」
森谷「欠けたり割れたりしたところを漆で修復して,そこに金を蒔くというか,塗る感じになるわけですよね。そうすると,きれいに形が戻ってくるという。そこまですることを考えるとやっぱりね,一千万円の壺とかが対象ですか。」
對馬「お皿でも,高いのがあるやん。」
森谷「一枚100万円みたいなね,大皿でね。誰々さんの描いたやつ,みたいな,そういうのを扱ったはるんですか。」
國本「いえ,そういうのはできたらご遠慮したいほうでして。どちらかというと,高価な器というよりは,愛着のあるものや形見,大切な方からの頂き物の食器とかを持ちこまれる方がほとんどなんです。」
森谷「売っている値段としたら安いものなんやろうけど,でも世界にこれだけなんです,という気持ちですよね。」
國本「そうですね。」
森谷「そういうものが持ち込まれて,修復をされて,お返しをする形になっているんですか。」
國本「はい。」

■金継に込めた思い
森谷「他にどんな感じのお客さんがいらっしゃるんですか。」
國本「お孫さんや息子さんに残したいということで持ってこられて,きれいな形にして次の代に伝えたいという感じで持って来られる方がいらっしゃいます。例えば5客揃っているお茶碗のうち1客が割れたままと,金継をして5客揃っているのとでは,きっと受け継いだ方の扱いもずいぶんと,違ってくるだろうとお客さんもおっしゃっています。」
森谷「陶磁器,お茶碗,お皿とかって割れたら捨てると,だいたい思いますやんね。」
對馬「しょうがないなあという感じで。」
森谷「直しながら使っていく,まさにコンパクトライフですよね。モノを大切にするっていうこともありますけど,使ってきた思い,引き継いでいってもらいたいという思いも繋いでるってことなんでしょうね。」
國本「はい,そう思います。」
森谷「今,実物をね,金継ぎをされた器を持ってきていただいてるんですが,この金がまたちょっとしたデザインに見えるんですよね。」
國本「はい,皆さんそうおっしゃってくださいますね。」
對馬「ああ,そういうことか。デザインかと思った。直したところなのですね。」
國本「そうなんですよ。」
對馬「こういうふうに金が入るわけですね。漆であったり銀であったりという,バージョンによっては違うんですね。」
國本「はい。」
森谷「もちろん,粉々になったやつは無理ですよね。」
國本「粉々はできたらご遠慮したいところなんですけど,何個かに割れだものなどはできます。」
對馬「それやったら,そのときちゃんと取っといたほうがいいね。」
國本「そうですね。」
森谷「カパッと半分に割れたのもいけるんですか。」
國本「大丈夫です。」
森谷「ひびが入ったのは,もちろんやと思うんですけども,カパッと割れてしまったやつでも両方お持ちいただければ…」
國本「いっそのこと割れてしまってるほうが,ひびよりも漆がきっちり入るので,中に染み込むので,そっちのほうがいいんです。」
森谷「1ヶ月ぐらいお預かりして修復をして,皆さんの手元に戻ったら,もう1ヶ月ぐらいは乾燥するまで置いといてもらう。」
國本「はい,最低それぐらいで。本当はもう少し置いておくほうが理想的ではあります。漆は天然の接着剤で,置けば置くほど強くなりますので。」

■アンティーク感が好きで依頼する人も
森谷「今ね,いやらしい感じで申し訳ないですけど…」
對馬「こらこらこら,危ないもう」
森谷「金で継いでるところをね,割るというか,広げたろうと思ったんですけど…」
對馬「なんちゅうことするんや」
國本「大丈夫ですよ。」
森谷「もちろん,ガーンと叩き付けたら割れるよ。陶器やからね。」
對馬「こら。」
森谷「きちっとこう。」
對馬「お湯のみとか,ちっちゃいものでもいいんですね。今,手に持ってますけどね。小皿とかもあるし,みんな大事にしたはる感じが伝わってきますね。」
森谷「僕から見たらこれ,東寺とか,五条坂の陶器市で1客100円とかで売ってそうなやつですよね。」
國本「傷モノって感じですね。そういうのをわざわざ買ってきて,『直してくれ』って持って来られるんです。古い時代のものを安く買って,完品ですと高いので,傷モノを買って,これを継いでくれって持って来られます。」
森谷「これお母さんから貰ったやつやから,とか,代々受け継いだものやからという,思いを繋いでいくというのはもちろんあるんですけれど,このアンティーク感が好きだから,わざわざきれいなやつ,50年前,70年前のものを買うと高いから,ちょっと安いのを買って継いでもらおうみたいな感じですか。」
國本「そうですね。」
森谷「いろいろ考えはる人もいるわね。」
對馬「これ,それこそ陶器市とかで売ってそうなものですけど,たとえばコーヒーを飲む時のマグカップとか,そういったものでも大丈夫ですか。」
森谷「西洋のね。」
國本「大丈夫です。」
森谷「なるほどね。」
對馬「へえ,すごい技術ですね。」

■「もっぺん」でも紹介しています。http://www.moppen-kyoto.com/
森谷「このコーナーのスポンサーである『京都市ごみ減量推進会議』ですが,ごみ減量推進会議が運営する『京都の修理・リユースナビサイト[もっぺん]』にも,今日お越しの國本さんのSTOCKROOMさんが掲載されてます。『うち,ちょっと気になって欠けてるんやけど,まだ使いたいやつあるのよ』とか『割れちゃったんだけど大切やから捨てられへんかったのよ』とかね。興味のある方は,ひらがなで『もっぺん』と検索して,このサイトからSTOCKROOMさんを探していただければ,と思います。たくさんの方の思いを繋いでこられていかがですか。」
國本「とてもやりがいのあるお仕事をさせていただいてると思っています。皆さん喜んでくださるので。」
森谷「そうなんですよね,その時にいろんな話も聞かされる…というか,聞くんでしょうね。このお皿はね,っていうお話とかね。」
國本「なぜ割れたのか…から始まり。」
對馬「そうか」
國本「そこは別に構わないんですけど,どちらでも。でも,そこをまず話されます。」
森谷「気持ちですよね。」
國本「気持ち,そうですね。」
森谷「この気持ちを繋いでいくのが國本さん,ということですからね。コンパクトライフに取り組んでいる方にお話を伺っている『コンパクトライフで,ごみ減量』。4回目の今日は,ヴィンテージ・アンド・アンティーク家具と雑貨の店STOCKROOMの國本さんにお越しいただきました。お店に行けば,こういった金継ぎをしていただくということはもちろんですけど,いろんなアンティークの家具とか雑貨もたくさん置いてらっしゃるんですね。」
國本「はい,販売しております。」
森谷「そっちが本業ですよね。ぜひお店のほうで,すてきな品に出合っていただければと思います。國本さん,どうもありがとうございました。」
國本「ありがとうございました。」
對馬「ありがとうございました。」

以上

ごみ減のサイト

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