ごみにまつわるこの数字なぁに? 世界の海に5兆個

「世界の海に5兆個」

会報誌表紙企画「ごみにまつわるこの数字なぁに?」第11回目の数字は「世界の海に5兆個」です。ヒントは私たちの生活で身近に使っているモノです。

 何の数字かというと,世界の海洋に浮遊しているプラスチックごみの数です※1。
 「5兆個」と言われても,どれほどの量か実感できませんが,とにかく膨大な量であることはわかります。重量では約27万トンになると推計されています。

実態がわかってきた「海ごみ」
「海ごみ※2」というと,海岸に漂着するごみをイメージする人も多いと思います。漂着ごみも各地で深刻な問題を起こしていますが,海ごみには,「漂着ごみ」だけでなく「漂流ごみ」と「海底ごみ」があります。特にプラスチックは自然界で分解されにくく,海流に乗って漂流し続け,海洋生態系や漁業への影響が懸念されています。
30年前から太平洋には海流に乗って漂流する巨大なごみベルトがあるとの報告が出されていました※3。陸上で暮らしている私たちに「漂流ごみ」は実感しにくく,最近まで大きな話題になりませんでした。しかし,多くの研究者の地道な調査,漁業や船舶運輸関係者の証言などで,近年実態が明らかになってきました。

海の魚より,プラスチックごみの方が多くなる?
2016年1月にスイスのダボスで開催された「世界経済フォーラム(ダボス会議)」でも,海ごみの問題は大きく取り上げられ,会議で出された報告書には,衝撃的な予測が載っていました※4。
「2050年までに,海洋の全魚類より海洋に漂流するプラスチックの方が多くなる(重量ベース)。」

世界は予防原則に基づいて対策を進めつつある
もちろん,上記の予測は「何もしなければ」という但し書き付きのものです。プラスチックごみのリスクについて,まだ不確かなことが多々あります。ですが,海ごみに対して,世界は予防原則に基づいて対策を進めつつあります。私たちの生活を豊かにしてくれたプラスチックですが,プラスチックに頼りきった暮らしを見直す時期に入っていると思います。なにせ,海ごみの大部分が陸上から排出されたものであり,一度海洋に流出したプラスチックを完全に除去することは不可能なのですから。

※1 2014年12月オンライン科学誌「プロスワン」にNPO「ファイブ・ジャイルズ・インスティチュート」などが発表した研究論文より
※2 日本の環境省は「海洋ごみ」と表現している
※3 アメリカ海洋大気庁が1988年に公開した報告より
※4 「海洋ごみとマイクロプラスチックに 関する環境省の取組」環境省より
http://www.env.go.jp/water/marine_litter/00_MOE.pdf 2018年1月29日確認

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